ことばばかり

twitterであげた短歌をまとめたり、短歌について思うこと書いたり twitter→@kiri_shimako

2014-01-01から1年間の記事一覧

さみしい

LINEの着信音がする 「ヒマー。さみしー。構って―」 拗ねてるクマのスタンプが可愛い。 拒絶のスタンプを押せば、泣いたクマが返ってくる。 「いじわる」 「どうしたの」 「一人だとさみしくてねー」 「かわいそうに」 「そう、私かわいそうなの」 泣いたク…

最近詠んだ短歌まとめ

短歌創りたい時期と気乗りしない時期が交互にやってきて、詠むの楽しい期に突入。 じゃんじゃかつくるよ あと何度読み返したらこの文字は滲んで溶けて嘘になるだろう ヤニ臭いカウンターの片隅で僕はニーチェとキスを覚えた 太陽が眩しいからと言って君は答…

わたしとあなた

お揃いの服をきていた。 学校で決められたブラウス・ネクタイ・スカート・鞄・靴下・靴 個人が入る要素なんてそこにはなかった。 「お揃いだね」 とあなたは無邪気に笑う。 同じ服を着ているだけだ。同じ服を着ているだけだ。 同じ服を着ているから、私とあ…

星の名前はしらない

天体観測が趣味だといっていた。 一等星と六等星も見分けのつかぬ私に、君は楽しそうに天体の解説をする。 「ほら、あれだよ」 興奮気味に上ずった声とともにあげられた指は夜空のどこを指しているのか見当もつかない。 ただ、楽しそうだと思った。その声を…

短歌のないただの日記

2週間前に引っ越してきた。 2週間前、30分に一本しかないバスにのりどんどん山道へと向かう景色を眺めながらこの街についた。 ついた時には真っ暗で、おまけに履いていたパンプスは留め具が壊れて使い物にならなくなった。 大嫌いだと思った。 切れかけのス…

ナポレオンは眠らない

ナポレオンは眠らない。一日3時間ですむらしい。 羨ましい。私は10時間ぐらい寝たい。 でも、世の中にはそうは言っていられないことがある。 不可能不可能って叫びながら、ナポレオンでも寝てしまいそうな眠気と戦いながらパソコンに文字を打つ今晩。 やる時…

死んだらダイヤになりたい

死んだら何も残らないって、まぁ、全く持ってその通りだと思っている。 死んだら何も残らない。とはいうけれど、体焼くから骨と灰は残ってしまう。 だから、骨と灰に私はちょっと執着をしてしまう。 どれぐらい執着しているかというと、大好きな祖母が亡くな…

綺麗は汚い

きれいはきたない、きたないはきれいってなんだっけ。 ああ、マクベス。そう、マクベス。シェークスピア。魔女が確かいうの。 マクベスの話なんてかけらも覚えてないけど、その言葉だけは覚えているわ。 でも、反対のものをイコールで結んじゃうとなんでもそ…

仮住まい

新幹線に4時間も乗ってしまえば、私が知らない、私のことも誰も知らない土地についてしまう。 流線の鉄に揺られてこんなにも遠いところに今立っている そんなわけで見知らぬ土地で暫く仮住まいをすることになりました。 まだ誰の匂いも沁みぬこの部屋で段ボ…

彼氏はいない。恋の歌

フォロワーさんが 「恋人よ」で始まる歌を作っていたから便乗して作った三首 恋人よ握りたくても近付けぬその手の主に呼び掛けたい日 無精髭剃らないままの恋人よ私あなたの母にはなれぬ 恋人よ眉間の皺を消すやうに珈琲に砂糖溶かしておくれ そもそも恋人よ…

ホームズとワトソン

ホームズ派とルパン派でいうなら断然ホームズ派だ。 ホームズが好きでホームズVSルパン読んだら実力が拮抗しているどころかホームズがただのヘタレになっていて絶望してルパンは嫌いになった。 それから長い間読み返してはいないから、今読むとルパンのイメ…

わたしだったもの

爪が伸びる。新陳代謝している証拠である。生きている証拠である。 生活上私は爪を伸ばせないので、伸びていることに気付いたら爪きりを手に取り、いらない新聞紙を床に敷き爪を切り始める。 パチ パチ パチ 小気味良いリズムとはとても言えないリズムでゆっ…

ジェンガ

人間関係ってさ、ジェンガににてると思うんだよね。ジェンガ。知ってる?子どもの頃よくやったんだよね。真ん中から抜いていくと割と安定してるんだけど、ちょっと挑戦って言ってワザと危ないところから抜いてみたり。 そうやって抜いたものをどんどん上に積…

寒い

ここはあまりにも寒いね一人では君の37度が欲しい カフェラテでできたお口の白髭を笑うあなたがいる冬が好き 街は白。震えるだけのこんな日は冷ぞう庫に二人でこもろう 冬だからか寒い寒い言っている気がする。そんな三つ。 寒いというのは熱源を持った人が…

短歌まとめ

嘘つきなMと指切りオレンジの爪と遺された疵 氷砂糖状の秘密を含んでるあの子の唇アダムの林檎 おひさまは窓の形に切り取られ風は届かぬ近い隔たり 「終わりね」の前に言うことあるはずで2人の中にホームズは不在 ほんとはさとっくに知っているくせに、僕が…

ママン

これも『短歌があるじゃないか。』のお題で詠んだもの。 ママンとの約束ひとつ破るたび芋虫はまた脱皮していく ゆりかごに幼子はもうおりませぬママンの歌はいつまでも響き 私が母親に対してすごく恐れを抱いているのがこれだけでよく分かるなと、思わず苦笑…

意味持つあした

一月の十六日はきらきらと鳥のフンさえ意味持つあした 1月16日は大好きな人の誕生日だったのです。フンすらもいいものに見えるほど嬉しい日ってきっとあるのだと思う。 同じ人を思って歌ったのがもう一つ ファンという文字とふあんは似すぎてて私いつでも…

くりひろい折句

『短歌があるじゃないか。』のお題に沿って短歌をつくっていた。 だからそれぞれの頭を取ると「くりひろい」になる。 口付けはリンスの薫り広がって論理や倫理いらぬ雪の日 クスクスと林檎ざわめく日陰にはロンドン帰りイタリア兵士 二つとも特に意味はない…

短歌は楽しい

去年の11月ごろから短歌を詠み始めた。 詠みはじめたきっかけについて書いたツイートをのせておく 短歌に興味を持つようになったのは『ひきこもり女子いろいろえっち』というはてぶのブロガーさんが穂村弘の大ファンで。で、穂村弘のことは『恋愛瞳孔反射…